審査員講評

第36回 希望荘文化祭作品展

審査の経過について

H27年11月9日実施

審査風景(3)

 今回の文化祭作品展には、個人の部が53人から149点、団体の部には12団体から171点の出品がありました。昨年の個人47人・141点、14団体・213点と比較すると、総数で34点少ない出品点数でした。2年続きの減少となりますが、展示会場には、個性豊かな表現の作品から、毎年応募していただくお馴染みの作品までが並んでいて、変化に富んだ作品群の審査をさせてもらいました。

審査風景(1)

 全体的な印象としては、絵画や書など壁に並んだ作品が多く、テーブル上の立体的な造作物や、さおり織り、ジグソーパズルなどが、例年よりも少ないという印象でした。また、作品のレベルは年々高くなっていて、審査の時間も長引くなど、一点一点に厳しい採点を強いられました。作品の出来栄えと、各人の身体のハンディの違いを勘案しながらの審査は、いつも難しいと感じます。

審査風景(4)

 個人の部では、T.Mさんの「花の絵」、佐土原和子さんの「タペストリー」、Y.Nさんの「お城と菊」の3作品に、高い点数が集まりました。審査委員からは「いずれも甲乙付けがたい」という意見も出ましたが、T.Mさんの作品に対して、「よく観察して描かれ、完成度が高い」「色使いが優れている」などと評価する声が高く、最高点で最優秀賞に決定しました。最優秀賞の受賞、誠におめでとうございます。今後も、ますます、ご精進されることを切に希望します。

審査風景(6)

 惜しくも最優秀賞を逃されましたが、佐土原さんとY.Nさんの作品は、初めての出品と聞いておりますが、それを感じさせないほどの立派な水準でした。お二人の、次回の出品を、今から心待ちにしております。また、優秀賞にこそなりませんでしたが、角田芳子さんと山内マル子さんの作品「パッチワークの上着」「着物のリフォームブラウス」も、印象に残った展示物でした。

審査風景(2)

 団体の部では、「はなぞの学苑」の「はなぞのとらべる」が、最優秀賞に決まりました。作品は、「大胆な立体構成と躍動感」と「シュレッダーにかけた紙片を使った奇抜なアイデア」が、多くの審査委員の評価を受けました。また、個々人の能力を生かした、素晴らしいチームワークも見事でした。

 「はなぞのとらべる」の次に高得点となった「しょうぶの里」の「今年のクリスマスは…」も、「クリスマス」を統一テーマに、夢のある作品が完成しました。このほかの出品団体も、それぞれのテーマや思いを掲げて、個性的な内容の出品・展示となっています。
次回も、素晴らしい作品の完成を、お待ちしています。

 審査委員長=希望荘運営委員長
川本 浩右